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不動産の仕組みと賃貸時の注意について

◇不動産の種類と利回り

不動産の種類は主に

・住宅用
・オフィス用
・店舗用
・駐車場
・トランクルーム

などがある。

不動産の売買の際は、「利回り」を考える必要があります。

利回りとは、不動産投資における物件選びの重要な指標で、投資商品の年利とほぼ同じ指標といえます。
不動産投資の利回りは

・表面利回り
・実質利回り


の2つの種類があります。

表面利回りは、物件の価格に対して現時点で家賃収入をどの程度得られているか、という収益性を表す数値です。グロス利回りと呼ぶこともあります。

また、個人による不動産投資の世界で単に「利回り」とのみ表現される場合は、表面利回りを指すのが通常です。

計算方法は簡単で、物件価格(税込)で家賃収入を割って計算します。
※年間家賃収入÷税込み物件価格×100

一方で実質利回りは、運営時や購入時のコストを考慮に入れたうえで、購入時の出費に対して、手元に残る現金をどれだけ効率よく得られるかを指す数値です。

ネット利回りやNOI利回り(NOIはNet Operating Incomeの頭文字をとったもの)とも呼ばれます。
※(年間家賃収入―年間コスト)÷(税込み物件価格+購入時コスト)×100

マンション投資の利回り相場は下記が参考になります。

このように不動産投資では、アパートやマンションなどを1棟購入するほうが有利な利回りになり、1部屋単位で購入する場合は利回りが低くなります。

また、高い利回りの物件でも、購入後に借り手が見つからず家賃収入が中々入ってこない「空室リスク」や、購入後に物件の瑕疵(欠陥)が見つかり、修繕費が発生するなどのリスクがあります。

さらに、購入して数年後に近くにマンションができ、景観や日照(日当たり)が悪くなり、家賃を下げざるを得なくなることもあります。

長年不動産投資をしている投資家は表面利回り11%以上ないと、実際には利益が出しずらいという話もあります。

不動産に関しても株などの投資と同様で素人は9割が負けると言われています。

◇住宅用不動産の価値(持ち家賃貸論争)

住宅用の不動産を購入する場合、購入動機・メリットとして言われるのは、

・家賃を払っても残らないけど、買ったら資産として残る→減価償却で建物価値は残りにくい。修繕費や税金もかかる
・住宅ローン控除が使えるので節税になる
・マンションなどは分譲のほうが構造がしっかりしてる
・夢のマイホーム→戦後の国費を賄うための政策によるもので、それまでは賃貸が当たり前だった。

などです。

逆にデメリットは、

・多くの人がローンを組むので、借金になり、利息を払わなくてはいけない
・近隣トラブルや生活スタイルが変わっても気軽に引っ越しできない
・固定資産税や維持費(修繕費・修繕積立金、リフォーム代等)が発生する
・災害などの毀損・消失リスクがある

などがあります。

また、近年では3Dプリンタ住宅や簡易ドーム式の住宅など、非常に安価に建設できる技術が出てきています。

さらに、人口減少による空き家の増加や購入者の減少など、将来的に住宅価格が下がる要因が多くあります。

そのため、

・資産価値が上がるエリア、物件を見極め、探し出す知識やコネクションがある
・購入価格のリスクを背負える
・ETFや債券など安定運用できる金融商品よりも高い利回りが出せる物件選定、管理、交渉能力がある
・物件を維持・管理するための時間・手間がかけられる
という人でなければ不動産購入には向いていないでしょう。

つまり、不動産投資を本格的に行うプロのレベルでなければ向いていないということです。

マイホームは投資じゃないから損するとかじゃないんだ。という人がいますが、それは自分のお金の使い方、資産形成を無視した考え方です。

株や債券をなどを買うときに損することがわかっていて買う人はいませんよね?

お金を使うということは自分の資産の割り振りを決めるということです。

しかも不動産は非常に多額のお金が動きます。

これを素人のまま行うのはおすすめできないという至極当然の話です。

◇日本の不動産の特徴

日本の不動産の特徴としてよく言われるのは、住宅性能が「低い」ということ。

住宅性能は「断熱性」「気密性」「耐震性」「省エネ性」などから評価されます。

特に「断熱性」「気密性」では日本では最高水準の性能でも、ドイツなどのヨーロッパの基準では違法になってしまうほどかけ離れているのです。

耐震性という意味で言うと日本は災害大国のため、それなりの基準になっていますが、耐震基準法が2度改正された歴史があり、1981年と2000年に改正が行われています。

そのため、1981年以前の基準のものは旧耐震、それ以降のものは新耐震という言い方をします。

2000年以降の基準のものは現行基準、2000年基準と言われます。

物件を購入または賃貸する場合、旧耐震か新耐震か現行かを確認するのも重要です。

また、物件が木造か鉄骨か鉄筋かによっても強度や防音性に関わってきます。

一般的に強度も防音性も

木造<鉄骨<鉄筋

の順で高くなります。

個人的には音は非常に重要で、隣の音が気になるのはもちろん、こちらの音もあまり立てないよう気にしながら毎日生活するのは非常にストレスが溜まるので、内見時には壁を指で叩いて反響を確認するようにしています。

さらに、この理論で言われるのが、マンションから一軒家を買って引っ越したが、住環境が悪化して住みずらくなったという話です。

これは一般的にマンションは鉄筋ですが、そこから木造の一軒家に住んだため、住宅性能が悪化して、夏は暑く冬は寒いから光熱費はかさむし、防音性も低く、住宅の強度も低いため住みずらいということです。

マンションは鉄筋であることに加え、隣や上下階の住民も冷暖房を入れるので相対的に冷暖房費が低くなると言われています。

~賃貸の借り方、退去時の注意点~

家を借りる際にも不動産の知識が必要な理由は、不動産業界が不正を起こしやすい構造になっているからです。

多くの方は不動産の取引をするのは人生で数回程度のため、知識がなく、仲介業者にぼったくられるケースがあります。

また、不動産の報酬は契約単位のため、とにかく契約を取り、取らなくてもいい手数料も取ることで評価につながる仕組みになっています。

それらを長年行って自分たちの利権構造を構築しているからこそ、不動産業界自体が搾取するのが当たり前になっているんですね。

◇賃貸を借りる時の注意点

退去時も要注意!

・敷金は原則全額返ってくるのがルール
・原状回復は借主ではなく、貸主の義務
・退去時の立会いは行わず書面にしよう
・清掃費用も原則貸主負担

◇まとめ

・不動産の購入が自分のライフスタイル・投資条件に合っているか考えよう。
・契約時は必ず録音しよう!(できれば内見時も)
・やり取りは文面に残るメールにしよう!
・賃貸する際や退去の際は、項目を確認し、「交渉」することを前提にしよう。

社会人1年目に知りたい節税と投資(資産運用)

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